ヨーガ療法とは

一般の人や疾患を持つ人でも安全にできるヨーガ

ヨーガ療法は伝統的なヨーガを科学的な研究をもとに一般の人や疾患を持つ人でも安全にできるように改良して作られました。身体的な回復を図ることだけでなく、心の落ち着きや睡眠など精神的な健康を向上させる方法としても効果があります。生活習慣の改善や病気の予防、人間関係の改善など、日常生活にも役立ちます。


マインドフルネス 意識を「今ここに」 ストレスの軽減

ヨーガ・セラピーでは、目を閉じ自分の内側で何が起きているのか意識を今ここに集中して呼吸に合わせてゆっくりと肉体を動かしていきます。肉体にアーサナ(ポーズ)によって、緊張(交感神経が優位なストレス状態)と弛緩(副交感神経が働きリラックスした状態)を交互に繰り返していきます。そうすることで、緊張から緩んでいく様子を観察する際(バイオフィードバック効果)、自分を正常な状態に保とうとする<恒常性>(ホメオスタシス)が上手に働くようになり、自律神経・内分泌(ホルモンバランス)・感情が安定します。ストレスによる緊張状態から深いリラックス状態へ導き、ストレスによる心身の不調を改善できます。 


自分への気づき 認知が変わると世界が変わる

肉体が緊張から解放され、鼓動や呼吸、争いや葛藤のない心が静まった深いリラクゼーション状態では、本来の健やかで幸せな自分の自然な状態を取り戻せます。脳も活性化され、集中力や客観的に見る力が自然と身に付き、自分の身体・呼吸・思考や感情に自分で気づき、自分の感情や思考にも振り回されにくくなります。ストレスの多い場面でも落ち着いて対処できたり、こだわりや偏った考え方に気づくことで、人付き合いが楽になるなど、暮らしが少しずつ健やかになっていきます。


自分に合ったオーダーメイドのヨーガ

人はそれぞれ体格や骨格、運動能力や柔軟性は異なります。ヨーガ・セラピーでは、アーサナ(ポーズ)を美しくきれいにみせる必要はありません。柔軟性やポーズの完成度にはこだわらず、心身の感覚を意識することを目的としていますので、どなたでも、何歳になっても行うことができます。心身の緊張を取りながら、凝りや歪みも改善され、強くしなやかな健康状態へと変化します。
伝統的ヨーガのアーサナ・エッセンスを入れたアイソメトリック・アーサナ、呼吸法や瞑想法、ヨーガ・カウンセリングを組み合わせてヨーガ療法として指導し、ストレスから解放し健康回復効果を提供します。

カラダ 呼吸 こころ に働きかける ヨーガ療法の技法


ダルシャナ(ヨーガ療法のカウンセリング)

伝統的ヨーガの考え方をベースに、現代臨床心理学と合わせヨーガ療法士と実習者の間で行われる面接技法です。悩みごとや困りごと、考えを整理し、執着やこだわりのポイントを通して、思考などの理智の歪みに気づき、意味づけを修正し、上手に進んでいくための代替案を一緒に構築し、日常での実践まで援助していきます。

アーサナ(体操)

簡単な動きのものから、筋肉を強化するアイソメトリック運動、心肺機能を強化するアイソトニック運動まで様々な技法があります。椅子に座っても、寝ながらでもできるので、体力に自信のない方でも安心して行えます

プラーナーヤーマ(呼吸法)

気分を活性化または沈静化する呼吸法など、目的に合わせた方法があります。自律神経のバランスが整い、感情コントロールがしやすくなります。

リラクゼーション

意識的にカラダの緊張を緩めていく方法です。こころが落ち着いたり、頭がすっきりしたりするなどの効果があります。

瞑想法

「今ここ」に集中する瞑想や日常を振り返る瞑想を行います。自分への理解が深まり、集中力も高まります。

ヨーガ療法についての詳細や、効果の実証については「(社)ヨーガ療法学会HP」をご覧ください。

ヨーガ療法は厚生労働省より「統合医療」として認められています。ヨーガ療法の研究のエビデンス(根拠)等詳細は「厚生労働省「統合医療」情報発信サイトをご覧ください。